日曜日の午後、仕事部屋の掃除をしながら、パソコンでCDを聴いています。NHKのラジオ番組「こころの時代」に登場した、広島県本郷町のお豆腐屋さんの社長・折笠廣司さんが語られた「おからが教えてくれた事」というお話のCD2枚です。1年ほど前、折笠さんのご講演を聴いてからおつきあいが始まり、折笠さんから会社の資料とともにお贈りいただいたものです。
掃除の効用の一つとして、忘れてしまっていたものを見つけ出す、というのがあります。忘れないように、日々整理整頓しておくことが先決なのですが、どうしてもまだ、資料が山になってしまう状態から脱し切れません。資料の山の中から、折笠さんのCDに再会して、聴いております。
折笠さんは30年来、「安全、無添加+おいしさ」のお豆腐を作っておられます。加えて、普通のお豆腐屋さんが産業廃棄物として捨てている厄介者の「おから」を、安全で美味な、立派な食品として再生させ、会社の看板商品にした人物です。
鍵山秀三郎さんが主唱されている「日本を美しくする会・掃除に学ぶ会」のリーダー的な存在でもあり、その意味で、わたくしも同志の一人としておつきあいをさせていただいております。
お話の中に、鍵山相談役から言われたお言葉がありました。「霜に打たれた柿の味 辛苦に耐えた人の味」「闘志は必要 しかし恨み、つらみ、敵意は成長を妨げ、平和を失う」。
「おから」の再生を、サービスやボランティアではなく、「御礼」と考えておられることが心に残りました。「大豆とにがりを使ったおいしい豆腐で生かしていただいている。その御礼として、おからを作るという理念をもつようになってから、新しい展開が生まれてきました」。
「マスコミでの広告の成果ではありません。売り込みもしていません。すべては口コミなんです。あの人が食べているから、あの人がおいしいといっているから、あの人に勧めてくれたから・・・。その積み重ねが、私どものおから事業を支えてくれています。結果として、売上げの97%を占めるおいしい豆腐の販売にもつながっているのです。おから(捨てていたもの)が、お客さんを連れてきてくれました。いまでは、全国から、豆腐やおからのご注文を、ネットや電話でいただいております」。
折笠さんはいま、公的な機関とも連携しながら、アレルギー患者のためのお豆腐の開発に専心されているそうです。「お金にはなりません。ですが、患者さんたちが喜ぶお顔が見えるから、やっていられますし、やっていこうと思います」。
折笠さんの「安全なお豆腐」「おから」を、「本」に置き換えながら、聴かせていただきました。折笠さん、ありがとうございます。