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2006年1月11日

「美日常の、いいまちをつくりましょう。」覚書(平成18年1月11日改訂)

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「美日常の、いいまちをつくりましょう。」覚書(平成18年1月11日改訂)

「美日常」の考え方は、日々成長をつづけています。

○ 第一段階
生活者と来訪者の双方が満足する、美しい日常の提言。
みんなが「いいまちだねー」と心から思い、語り合えるまちを。これは崇高な理念であり、やすやすと実現できるものではないと思います。
 出発はある疑問―――。
旅は日常から非日常への脱出といわれますが、小布施には日常と大きくへだたった非日常の場、たとえば全国的・世界的な遺産と認められるような文化や自然の資源はありません。ではなぜ、人口の一〇〇倍もの人が毎年訪れるのでしょうか? いっとき隆盛を極めた“観光地”が衰退していくのはなぜでしょうか? 小布施がそうならないためには? そして日本の地域社会が、そこに暮らす人々、訪れる人々が幸福を感じられるまちになるためには、どうしたらいいのでしょうか?
こうした疑問への回答につながる仮説が「美日常」です。
人はふだんの暮らしを離れて旅人になることで、日常からこころを解き放ち、無意識のうちにその感性をとぎ澄まします。その意味で、旅人はみな、詩人のこころをもっています。
立派な観光施設を造り、広告宣伝をしていっとき大勢の来訪者を迎えても、
その土地に暮らす生活者が不足や不満を抱いていると、来訪者は敏感に感じとります。旅人のこころは鋭敏です。その記憶は旅人に、その土地へのふたたびの訪れをためらわせます。家族や友だちにも勧めはしません。悪循環のはじまりです。悪循環と好循環の分岐点。それは、生活者と来訪者の「双方」の満足度の高さにあるのです。
 そこで私は、まちづくりの鍵言葉として「美日常」を掲げてみました。
「たいくつな日常」と「たいへんな非日常」のどちらでもない、「たおやかな日常」の営み。日常と非日常の中間にあるグレーな存在を「美日常」と呼び、「美日常」の時空間を大切に育むことが、生活者と来訪者の満足が調和した、独自性の高い生活文化・経済文化の創造には欠かせないと考えます。
美しくない思い、美しくない言葉や姿勢に明確にノーと言うこと。「いま、ここ」の日常を礼賛しながら、明るく楽しく生きる。「いいまち」を目指して幸福に生きる生活者の日常は「美日常」であり、来訪者にとっても日常生活から一歩踏みだしたところにある「美日常」となる。「美日常」においてはじめて、双方の満足は調和し、好循環が末永くつづく土壌が育まれるのです。
「上質で小さなハレの場」。民俗学では、清浄性・神聖性を示すのが「ハレ」。日常性・世俗性を示すことばが「ケ」です。「美日常」は、ハレとケの間にある「小さなハレ」、日常の暮らしのなかで、たおやかな幸福感に満ちた、ささやかなハレです。私たちそれぞれが、自分たちの暮らす土地を「上質で小さなハレの場」にしてゆく。「美日常」はそのための理念です。

○第二段階
美とは、ツトメを果たすこと。
「美」という漢字は「羊が大きい」と書きます。神にささげられるイケニエとしての「大きな羊」が、この漢字の起源です。神から人にもたらされる幸福。幸福をいただくための交換条件が、人としてのツトメ。ツトメの象徴がイケニエです。人としてのツトメとは、ひと言で言えば和合の暮らしです。感謝することであり、反省すること。だれとでも仲良く穏やかに暮らすこと。責任、義務、任務、人としてすべきこと(してはならないこと)を果たすことにより、幸福(経済的な安定をふくむ)はもたらされます。ツトメは、家庭人として、地域人としての役割でもあり、まちづくりには不可欠の視座です。美とは、ツトメを果たすことと見つけたり!

○第三段階
平和は和合の束(たばね)、幸福の基(もとい)。
日々の和合を楽しむ美日常の暮らし。ふだんの穏やかな、さりげない日々の
繰り返し。その束が平和な国をつくります。平和がなくては人々の幸福はありません。
日々の暮らしに「美」を楽しむという視座。小布施に、世界に、いまも輝きを放ちつづける葛飾北斎の存在を、暮らし、生活文化の視点から再考してみること。美を楽しむ暮らしの大前提は、平和な国づくりであり、平穏な暮らしの営みです。「平和と和合」を明瞭に意識した生活を提言してまいります。

 文屋の出版活動、私の暮らしは、このような「美日常」をいしずえにしております。

【画像について】美日常の概念図です

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昨年の今日のブログ(2005年01月11日 の記事)

『いい会社をつくりましょう。』第四刷届きました

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