ルポ絵本『世界一のパン~チェルシーバンズ物語』クラウドファンディング成立記念。カナダ大使館後援、東日本大震災の被災地での原画展ツアー情報。宮城県名取市の「メイプル館」にて開催中。
ルポ絵本『世界一のパン~チェルシーバンズ物語』の原画展が、宮城県名取市の「メイプル館」にて開催中です。会期は2月17日(火)まで。みなさん、おでかけください。
文屋は昨年末に、大勢の一般の方々(クラウド)から資金を得る(ファンディング)、クラウドファンディングという方法で出資を募り、この絵本を増刷するための資金をいただくことができました。その資金を活かして、東日本大震災の被災地で暮らしている子どもたちへの贈り物として、原画展の開催を企画したところ、多くのみなさまに共感とともに、ご支援をいただくことができました。
『世界一のパン』は、80数年前に結核という"死の病"に苦しんでいた日本人を救うために、カナダのふつうの人たちが、今の貨幣価値で20億円もの募金を集め、その資金で信州の小布施町に建設運営された結核療養所「新生療養所」(現在の新生病院)を舞台にした実話に基づく絵本です。
3.11東日本大震災の被災地では、多くの国々とともに、カナダも、国や州、企業、国民が資金を募り、支援活動を続けています。その一つが、宮城県名取市に建てられた市図書館「どんぐり・アンみんなの図書室」であり、海岸沿いで大津波で壊滅的な被害を受けた閖上(ゆりあげ)地区に建てられた「メイプル館」です。
こうしたご縁から、文屋がこれからほぼ一年をかけて東日本大震災の被災地で続ける原画展ツアーを、カナダ大使館が後援してくださることが、決まりました。有り難いことです。
去る1月17日(土)午前、メイプル館にて原画の飾り付けを行いました。同館のスタッフのみなさんをはじめ、名取市図書館の館長 柴崎悦子さん、そして株式会社渡辺酸素社長の渡辺弘之さん(宮城県大河原町)が、展示をいっしょにご協力くださいました。
1月25日(日)9時からは、読み聞かせ会が開かれます。『世界一のパン』ともう一冊、食育絵本『こんもり森のまほうのレストラン』を、日本語と英語、交互に朗読していただきます(2冊とも和英併記です)。
終了後、この絵本に登場するパン「チェルシーバンズ」(1/6ピース)を、参加する子どもたちみんなにプレゼントします。小布施岩崎の岩崎弥寿彦さんが早朝から焼いてくださるチェルシーバンズを、前の日に現地に送り届け、同館のみなさんが、切ってラッピングしてくださいます。
この絵本の発刊は平成21年8月のことでした。6年近く前に出た絵本を、全国のみなさんのお力をいただいて増刷して、ロングセラーに出来ること。そして、その原画展を被災地でがんばっている子どもたちや大人のみなさんにプレゼントできること。お土産にチェルシーバンズをお渡しできること。
文屋だからこそできる「出版」のありようを、これからも追求していきます。みなさん、有り難うございます。
写真下)昨年末、「どんぐり・アンみんなの図書室」にて、読み聞かせ会を担ってくださったみなさんと。奥中央は、カナダ大使館広報部長のローリー・ピーターズさん。彼女の左が図書館長の柴崎さん。
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