文屋

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2005年9月2日

一期一会、会者定離

朝、というか深夜1時、布団の横で、背中のほうから「もしもし、もしもし」と呼ぶ声がします。前の日は缶ビール1本をいただいて、9時に眠りにつきました。いつものように3時すぎに起きる予定でした。もう朝か、と深い、たぶんいちばん深い眠りの底から目を覚ますと、妻があたくしを呼んでおります。「おじさんが、危篤なので、病院へ」とのこと。

夢かうつつかと目をこすりつつ、次第に意識をはっきりさせ、ベッドから降りました。顔を洗い、身支度を整えて、母と妻を乗せて車で中野市の病院へ。病室に入ったのは、電話をいただいてから30分ほど経ってからでした。駐車場で、おじちゃんの長男(あたくしのいとこ)と会い、「先ほど1時6分に息を引き取りました」とのこと。病室には、奥様(おばちゃん)が看護婦さんと、待っていてくれました。享年68歳。若い、旅立ちでした。

それから2時間、主治医の若い先生のお話を伺い(レントゲン写真などを見ながら経過をわかりやすくお話くださいました)、亡骸(なきがら)をきれいにしていただき、移送専用の車に載せ、お見送りしました。

ひと眠りしてから朝、3人でおじちゃん宅へ。打ち合わせのあとあったん自宅に戻り(妻・朝子はお勝手のお手伝い)、夕方6時からのお通夜に参列。夕食とビールをいただきながら親戚のみなさんと語りあい、10時ころ帰宅しました。

満開の桜に包まれた池に浮かべたボートを、力強い腕で、にこにこしながら漕いでいただいたこと。温泉に連れていっていただいたこと。松本の病院に入院していた祖母の見舞いに車ででかけた日のこと。お祭りや正月のお客呼びには、ご家族みんなで拙宅に出かけていただき、お酒や歌を楽しまれたこと。新しい本をたくさん買い求めてくださったこと。新築したわが家の居間に、お祝いにすてきな緑のソファセットをお贈りくだったことなどなど。していただいたり、頂戴したり、そんないい思い出ばっかりのおじちゃんでした。

一期一会。
(1)〔茶会に臨む際には、その機会は一生に一度のものと心得て、主客ともに互いに誠意を尽くせ、の意〕一生に一度だけ出る茶の湯の会。
(2)一生に一度だけの機会。

会者定離
会うものは必ず別れる運命にあるということ。世の中の無常なことをいう語。

こんなことばを思い浮かべながら、すごした一日でした。あしたは、告別式です。
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