文屋

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2005年9月3日

場の力を考えつつ

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朝8時、亡きおじちゃんのお宅へ。喪主は、ご長男(いとこ)、40歳。若い。まだまだお父さんを頼りにしたかったと思います。すがるもの、当てになるものがなんにもないような、目の前の地面にぽっかりと穴が開いたような感覚。あたくしも10年前、36歳の時に同じ立場になりました。実父も享年はおじちゃんと同じ68歳。

しかし。10年を経てみて、思うことがあります。家を建てる、文屋を起業して営む、家族を仲良くまとめて暮らす…まだまだ未熟な状態ではありますが(父が見れば30点以下でしょう)、もし父が健在であったなら…。天=あたくしは神と呼びますが、神のなされることに間違いも行きすぎもないと信じています。すべてに役割がある、そう思うこのごろです。

10時半、納棺。11時15分、出棺。マイクロバスで斎場(火葬場)の松川苑へ。新築が仕上がり、昨日から共用が始まったばかりの斎場です。最新鋭の設備で無煙無臭。待合室もトイレも、ホテルのようなしつらえでした。

午後3時から告別式、4時よりお斎(とき)。8時に帰宅しました。

残されたおばちゃん、いとこや奥さんたち。みんな仲良く、力を合わせて、乗りこえて、みなさんらしく、生きていってください。実家であるわが家にも、すこし落ちついたなら、遊びにおでかけください。

「場力」と書いて「ばぢから」。最近、気に入っていることばです。オリジナルのことばかいな、などと思っておりましたら、そんなはずありませんよね。昨年、買い求めた本『田中一光へのオマージュ』(木下勝弘著・トランスアート刊)に「「場」を創る」という一文を再読しています。

「先生(故・田中氏)はなによりも、表現を介して人と人とコミュニケーションをはかる「場の力」、表現の送り手とその受け手たちが一体となって集う出会いの場の存在を大切にされ、そしてその「場」を自ら創ってこられました。
 御自身が書かれているように、先生は「仕込み」という、人に喜んでもらうことの裏方的仕事に情熱を注がれました。それらの場創りを通して、実に沢山(たくさん)の人々の輪が拡がったことは、多くの方々の知るとうりのことです。紙の上の仕事にとどまらない活動の大きさ豊かさ。グラフィックデザインの領域を遥かに越えたところにこそ、先生の田中一光たる所以(ゆえん)があるように思います。・・・」

こんな文書を載せた美しい本を、作っていきたいと思います。

【きょうの写真】『田中一光へのオマージュ』の表紙です。装丁、紙の質感、そして文体、内容。御志の美しい本、だと思います。オマージュとは、フランス語でhommage。(1)尊敬。敬意。(2)賛辞。献辞。だそうです。
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