文屋

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2005年9月6日

『マードレ』、おかげさまで好評です

朝4時前に起きて朝のおつとめ。それから軽トラに消毒用の七つ道具を乗せて、JAの薬剤調合センターへ。130リットルの消毒液をタンクにいただいて、リンゴ畑へ。フジの収穫は10月末です。収穫前の、今年最後になる消毒です。約1時間で終了。軽トラの中と外を洗って帰宅しました。

8時、朝食、緑茶、新聞。そうこうしている間に、3件の本のご注文を電話とメールにて頂戴しました。有り難いことです。仕事場にて、手紙と本の発送などをしてすごしました。

竹節さんの『マードレ』の本が、おかげさまで好評です。中野市の本社のある地域紙「北信ローカル」さんにも大きく取り上げていただき、また今夕は長野県全域を対象とする「FM長野」でもご紹介いただきました。そのためでしょう。六斎舎から追加のご注文もいただきました。口コミの力で、奥様方に広めていただいているようです。心身引締めて臨みます。

鍵山秀三郎先生の新刊『掃除道』(PHP)を熟読しております。実践、しかも継続あるのみ、ですね。

夕方、愛車にまたがって千曲川の土手へ。一汗かいてから庭にてダンベル。夕食。風呂。10時、本を読みつつ眠ります。お休みなさいませ。

外から来ていただける、ただごとではない有り難さ

ダイニングレストラン樹響にて

8月4日(木)の日中は仕事場と小布施町内で、竹節志げ子さんの新刊『マードレの田園レシピ』の広報活動に専念しました。夕方、先日の発刊記念パーティーで呼びかけ人として運営に力を尽くしてくださった10人のみなさんへのお礼の会を、竹節さんが主催してくれ、ありがたくも参加させていただきました。
会場は、竹節さんが春までプチレストラン「マードレ」を営んでいた建物に新しく開店した「ダイニングレストラン樹響(ききょう)」。創作料理を供するお店として、村松直幸さん(30歳)・砂織さんご夫妻が営んでいます。お料理の分野は和洋食、幅広く柔軟な対応をしてくれるそうです。
 村松さんは、小布施町の南端を流れる松川をはさんだ対岸の須坂市松川町のお生まれ。スパゲティーのお店「オールド・スパゲティーハウス」の小布施店に勤めたことを皮切りに、同社の長野店・軽井沢店・MIDORI店(長野駅ビル)、そして「スプリ」(長野市東和田)の開店と運営を担ってきました。その後、長野駅東口にあるサンルートホテルのレストラン「翔」をはじめ同ホテルの料理長を任され、3年間務めたあと、念願の独立開業を果たしました。

宝物をいただいた小布施町

小布施のこの場所を選んだきっかけは、この建物の持ち主の竹節さんと村松さんのお母さんが親友であったこと。村松さんは、保育園と小学生の2人の子どもさんとともに一家で小布施に転居し、お店の2階にお住まいです。弱冠30歳。地道でたしかな経歴のなかで学び、身につけた知識、技能、センス、そしてファンのお客さま。小布施という土地は、はからずも、願ってもない“技人”(わざびと)をお迎えしたことになります。鮮度のいい海山の幸を生かし、趣味の良い什器に盛られた料理をいただき、和やかな会話を楽しみながら、お酒をいただきました。
帰宅して眠り、翌朝目が覚めて、一人で考えました。「宝物だな」。松村さんご夫妻についての感想です。「有り難いことだな」とも思いました。そして「これこそ、まちのちからなんだろうな」と思いいたりました。ほかのまちで生まれ育ち、ほかのまちで、ほかの会社で腕を磨き、さあこれから自分の”お城”を開こう。そう考えた30歳の男が、このまちを選んでくれた。家族と移り住み、子どもを学校に通わせ、このまちに料理人としての人生をかけようと決めた夫婦が、小布施の町に居る。村松さんと小布施の縁を結んでくださった竹節さんもまた、10年ほど前に、村松さんと同じような決意をして、このまちにやってきた人でした。
急成長中の企業や大きなお店を招致して地域を活性化することが、いまでも話題を呼んでいます。それに否と申すのではありませんが、竹節さん、村松さんのような個人が、自由な選択の枝のなかから自主的に、自分の責任で選んで小布施にやってくる。それこそが、真の”まちのちから”なのではないか、と考えるようになりました。

ブランドは日々向上の集合体

いま、小布施にはお蕎麦屋さんが12軒もあります。そのうち代々このまちで蕎麦屋を営んでいるのは1軒だけ。
大半は、村松さんたちと同じように、よそのまちに生まれ育ち、よそのまちで蕎麦打ちの技を磨き、小布施を選んで、この10年ほどの間にお店を開いた人たちなのです。お蕎麦屋さんだけではありません。家具職人、ガラス作家、映像作家、フランス風家庭料理のお店、人気のユースホステルと営むご夫妻、三味線のお師匠さん……。
 では、外から来ていただける人を、無条件で歓迎するのか?
 「小布施ブランド」ということばがあります。磐石不動のように聞こえますがその実態は、個々の農家やお菓子のお店、栗菓子会社や酒蔵などが営々と育んできた、それぞれの、個のブランド(信頼と伝統)を束ねたもの、集合体です。すべては小さな個々の質によっている。だから、小布施ブランドを自分の努力でよりいっそう高いものにする志のある人は歓迎します。これがものさしです。そうではなく、ただぶら下るだけ、すがるだけの人やお店は困ります。「北斎館の近くならバスの団体客が多い」「小布施に店を出せばうちの格が上がる」「包装紙に小布施と印刷すれば中味はどんなものでもいい」という方は、このものさしにはじかれます。
 でもこんなこと、他人に申すことではないですね。このものさし、唯一、向けるべきは、じぶん、です。では木下は? 文屋は? 右手の人差し指をいつも自分に向ける。心地よい張りつめ感にひたりながら、日々楽しみつつくらし、仕事をつづけていきたいと思います。最近思いついて、気になっていることばをご紹介します。
 「場力」。ばりき、ではなくて、ばぢから、と読んでください。人やものごとを寄せつけ、魅了して元気にさせてくれる、場所の力のことです。おなじような意味合いで「磁力」とか「磁場」を使う人も居られますが、あったか味のない無機的な感じがするせいでしょうか、理科が苦手のためでしょうか、なぜだかあまり好きになれません。おそらく、人を引き寄せるだけで、場所も人もおたがいに時間をかけて育ちあう感じがないから、いやなのだと思います。ばぢから。響きはごつごつしていておしゃれではないのですが、このことば、頼りになる奴!とお感じになりませんか? 気は優しくて力持ちの新語君なんです。ことばですから、みなさんお気軽にお使いくださいませ。
小布施の場力、みんなでもっと向上させていきたいと思います。みなさんが暮らすまちの場力は、いかがですか? おっと、またよそ様に人差し指を向けてしまった。自分に、じぶんに。

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