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2016年04月05日

vol.130 絶対に潰れない永続企業を目指す印刷会社 その4

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (きょうのテーマ) 絶対に潰れない永続企業を目指す印刷会社 その4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ******************* ★すべての社員が参加してつくる       経営指針書を羅針盤に★ ******************* 深める(選択と集中をして、 得意分野に特化する)と 広がる 福島県郡山市の共同印刷株式会社 社長 鈴木充男さんが、 「日々の経営の羅針盤」と呼ぶ 宝物があります。 経営指針書です。 鈴木さんは、 『根っこづくりの経営』 (文屋、渡辺雅文著)で、 経営指針書について、語っています。 ************ 「経営指針づくり」に取り組んだことも、 その後の経営に大きな影響を与えたと思います。 作成を始めた二〇〇四(平成十六)年当初は、 まだまだ手探りでしたが、 毎年、毎年、 社員と共に少しずつ形にしていきました。 私がその年の経営方針を伝え、 その方針に基づいて 各部門が部門方針を打ち出し、 その部門方針に基づいて、 社員一人ひとりが個人目標を掲げます。 こうして経営方針と、 各部門と、個人のベクトル合わせをしていきました。 この「経営指針書」で示した具体的な数字が どのくらい達成できているのかを、 毎月の経営会議で確認していきます。 この際の数字というのは、 ノルマのようなものではありません。 各自が決めた行動計画に対して、 実際にその行動ができたのか、 どのくらいできたのかを確認していく作業です。 「経営指針書」は経営の羅針盤 のような存在だと思っています。 最初は見よう見まねでしたが、 今ではこれなしには会社は進んでいきません。 自社は何のために経営し、 そのためにどういう方針をとり、 結果としてどんな行動をするのか、 社員全員が把握し、 ベクトルを合わせて前向きに 仕事に取り組むことができるようになりました。 近年は、三月近くになると、 社員から 「来年度の経営方針を早く出してください」と 言ってくるようになりました。 倒産の危機を乗り越え、 学びを深め、 共に経営指針をつくる社員たちの結束は、 以前とは比べ物にならないほど固いものとなり、 自ら考え、行動できる社員に成長しました。 例えば、毎月十一日は、 社屋周辺を掃除する日と決め、 その日は草むしりやゴミ拾いに励むなど、 皆が自主的に動き、 良い社風づくりに取り組んでくれています。 自主的、主体的に動くことができる社員が 育っていることは、 いい会社の一つの条件ですから、 私自身、社員のことがとても誇らしく、 うれしく思っています。 ************ ******************* ★喜働者集団をつくる★ ******************* この鈴木さんに、ご著者の渡辺雅文さんは、 次のようにコメントされています。 「生活のため仕方なく働く人々や、 上から言われないと働かない人々を 労働者集団と言い、 権利・義務をわきまえて働く集団を 自立者集団、 働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く集団を 喜働者(創造者)集団と言います。 喜働者集団は、 言われなくても自ら働く前向きな集団です。」 職場という舞台の主人公は社員です。 社員が「働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く」 ようになることで、幸福度は高まります。 幸福な喜働者集団がつくる商品やサービスは、 お客様の感動を呼び、 リピート客が生まれ、 口コミによる広がりといった 「善循環」が始まります。 鈴木さんが目指す、 「絶対に潰れない永続企業」の原点は、 喜働者集団づくりにあるのだと思います。 こうした努力を支えているのが、 同社の「★★★の幸せ」という理念と、 経営指針書です。 思いの外長くなりましたので、 「★★★」とは?・・・次号にて。 つづく ************************ ★きょうの気づき★ ◆社員みんなが参加してつくりあげる 一冊の「経営指針書」は、 経営の羅針盤になる。 ◆職場の主人公(主役)は社員。 働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く 喜働者(創造者)集団は、 言われなくても自ら働く、 幸福度の高い前向きな集団。 ********************** ★『根っこづくりの経営』 http://www.e-denen.net/index.php/books?_id=26 ★共同印刷株式会社 http://www.0240.jp/kyodo/gaiyo.html **********************

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