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2016年04月06日

vol.131 絶対に潰れない永続企業を目指す印刷会社 その5

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (きょうのテーマ) 絶対に潰れない永続企業を目指す印刷会社 その5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ******************* ★すべての社員が参加してつくる       経営指針書を羅針盤に★ ******************* 深める(選択と集中をして、 得意分野に特化する)と 広がる 福島県郡山市の共同印刷株式会社 社長 鈴木充男さんが、 「経営の羅針盤」と大切にする 全社員参加型の経営指針書とは、 どういうものでしょうか? 渡辺雅文さんのご著書、 『根っこづくりの経営』(文屋)から、 渡辺さんに語っていただきます。 ************ 経営指針とは 経営指針という言葉を何となく知っていても、 実際に経営指針を毎年つくり、 それに基づいた経営を行っている 中小零細企業はあまり多くないかもしれません。 経営指針とは、簡単にいうと、 会社の方向性を示す設計図 のようなものです。 経営指針書には、千年経っても、二千年経っても 変わることのない「企業理念」と、 何のために経営しているのかという 「経営理念」が示されています。 また企業を取り巻く環境変化に 適応するための具体的な対応策を まとめ上げた経営ビジョンや経営方針、 さらに部署ごとの具体的な行動計画、 個々人の行動計画が盛り込まれています。 当社(渡辺経営コンサルタント事務所)が主催する 「経営指針塾」では、 たくさんの企業が 経営指針づくりに取り組んでいます。 作成には時間を要しますが、 この経営指針をつくることで、 社員全員が一体となって 一つの方向に向かうことができ、 迷うことが少なくなったという声も よく聞かれます。 ぜひ、「経営指針書」づくりに取り組み、 一体感のある企業活動や職場環境づくりを 行ってみてください。 ************ 鈴木さんは、 この「経営指針塾」に何回も通い、 「経営指針書」づくりに取り組みました。 立派な冊子にまとまった経営指針書は、 すでに10冊(年)以上になりました。 それでも鈴木さんは、 毎年開かれる経営指針塾に通い続け、 磨き上げに余念がありません。 ******************* ★企業理念は「みんなの幸せ」★ ******************* では、鈴木さんが経営指針書の冒頭に掲げる 「千年経っても、二千年経っても 変わることのない「企業理念」」とは、 どんなものでしょうか? 【企業理念】 “みんなの幸せ” 「相手よし、自分よし、周りよし」の三方よしは、 いつの時代にも変わることの無い 経営不変の原則です。 わたし(木下)は、 この企業理念をはじめて見たとき、 「あっ」とも「うっ」ともつかない 小さな声をあげたのを覚えています。 「お見事!」と思いました。 「何年も、何回も、ずっと考えてきて、 ふと、浮かんだのが、これでした」 と鈴木さん。 そして、 何のために経営しているのかを示す 「経営理念」は、 【経営理念】 私たちは、21世紀の社会、経済、文化発展の担い手として、 常に時代をリードする価値創造印刷業を目指します。 私たちは、「驚きの速さと感動のサービス」で、 お客様の商売繁盛に貢献いたします。 私たちは、明るく楽しい職場づくりを通して、 社員一人ひとりの夢と希望が実現できる企業を目指します。 ******************* ★見えない力★ ******************* 3.11の東日本大震災で60人いた社員は一時、 ちりぢりになりましたが、 いまは、新卒者採用した社員も含め、 もうじき50人になります。 いわゆる外回りの営業マンは、 一人もいません。 毎月2,000通のDMを、 全国の同業者に郵送することだけは、 「営業」です。 そんな経営をつづける鈴木さんは、 毎月「ハガキでこんにちは」という 社長通信を書いて郵送しています。 ついこの間、 届いた「第13号」のタイトルは、 「見えない力」です。 鈴木さんのお許しをいただきましたので、 転載させていただきます。 ************ 製本 丁寧 深めると・・・ この鈴木さんに、ご著者の渡辺雅文さんは、 次のようにコメントされています。 「生活のため仕方なく働く人々や、 上から言われないと働かない人々を 労働者集団と言い、 権利・義務をわきまえて働く集団を 自立者集団、 働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く集団を 喜働者(創造者)集団と言います。 喜働者集団は、 言われなくても自ら働く前向きな集団です。」 職場という舞台の主人公は社員です。 社員が「働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く」 ようになることで、幸福度は高まります。 幸福な喜働者集団がつくる商品やサービスは、 お客様の感動を呼び、 リピート客が生まれ、 口コミによる広がりといった 「善循環」が始まります。 鈴木さんが目指す、 「絶対に潰れない永続企業」の原点は、 喜働者集団づくりにあるのだと思います。 こうした努力を支えているのが、 同社の「★★★の幸せ」という理念と、 経営指針書です。 思いの外長くなりましたので、 「★★★」とは?・・・次号にて。 つづく ************************ ★きょうの気づき★ ◆社員みんなが参加してつくりあげる 一冊の「経営指針書」は、 経営の羅針盤になる。 ◆職場の主人公(主役)は社員。 働くのが好きで、 お客様や仲間の喜びのために働く 喜働者(創造者)集団は、 言われなくても自ら働く、 幸福度の高い前向きな集団。 **********************

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